花仁王

花精のように微笑んだ顔もそのままに―――



「朝っぱらから煩ェな。一番鶏よりけたたましいぜ。あ、賊がこっちに逃げたって? 知らねェな。
こっから先は貧乏人が肩寄せあって暮らしてる裏長屋、そんな肝っ玉の奴ァ居ねェよ。とっとと帰ェってくんな。
てめェらが怖い顔してうろついてちゃ別嬪さんらが水を汲みにも出てこれねェ。どうしても退かねェってんなら…

ただで通れると思うなよ」



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(2010.05)